Production 熱き死者、夜の訪れ  "ATSUKI SHISYA,YORUNO OTODURE"


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脚本/演出:
外輪能隆
会場:
森ノ宮プラネットホール
日時:
2002.2.9~11
   

Cast
大野美伸
土本ひろき
浜口悟

Note
熱き死者、夜の訪れ

南米某国、独裁政権が倒れて十数年人々は過去の清算に大きな一歩を踏み出そうとしていた。
ある嵐の夜、立ち往生していた彼女の夫を助けた男はかつて彼女を不当に逮捕し、過酷な拷問にかけた男だった。



南米某国──
ある嵐の夜、一人の男が彼女の家にやってきた。激しい雨と風、加えて車の故障に遭い、身動きがとれなくなった彼女の夫を助けてくれたというのだ。その男の声を聞いたとき、彼女は直感した。

「、、、あの男よ」
「あの男?」
「シューベルトをかけた医者」
「シューベルト、、、しかし君はあの時」
「そう、目隠しされていた。でも、声は聞こえたわ」

 

それはかつての軍事政権時、彼女を不当に逮捕し、拷問にかけた男だった。その男は、科学を語り、シューベルトに酔いながら彼女の肉体と精神を蹂躙した。復讐心にかられた彼女は、その男を拘束し、銃で脅しながら尋問を始めた。

「彼が有罪ならなおさら彼を逃がすべきだ」
「私は?私はどうなるの?見てよ、私をちゃんと見て!」
「ああ、見てるよ。君はいまだに囚人なんだ、彼らと一緒に今も閉じこめられているんだあの地下室に」

「君の助けがいる、教えてくれ!私が、、作る、作れるように、君の話を元にして」
「妻をだませと言うのか、私に?」
「無実の男の命を救ってくれと言っているんだ。君は、私の無実を信じているんだろう?」

「私に信じて欲しいのか」
「もちろんだよ。彼女じゃない、市民の声は君だ。彼女は査問委員会のメンバーじゃない、それは君だ」
「確かにその通り、、、どうでもいいんだ、彼女が何を考えてようと」

「だまれ、真実を言うのよ!」
「いや、断る。どうせ君は私を殺す、私が何を言ったとしても、どんな証拠が出てきても。自分を見るが良い、同じじゃないか君を拷問したやつらと。君だって楽しんでたじゃないか。私を銃で打ち据えるとき、トイレで私を辱めるとき」

頑なに無実を主張する男、なんとか無事に事を収拾したい夫。三者三様の思惑が激しく交錯し、いきずまる心理戦が繰り広げられる。そして最後に彼女がしかけた罠とは──

報復が悦楽へと移行するサディズム
はたして真実は
いや、真実に意味があるのか
スリリングな展開に反して
人間の本質はジワリと暴かれていきます




Voice
習慣HIROSE 文:広瀬泰弘氏

熱き死者、夜の訪れ
 お話し自体はとてもスリリングでサスペンスとしても上質のものなのだが、それをあえて体温の低い作品に仕上げて見せようとする。手に汗を握らせたりしないのである。空間設定にしてももっと狭い場所にして、圧迫感をもたせたり、密な時間を作ることもいくらでもできる。なのにわざと広くてフラットな空間を設定して、平板にすら見える見せ方を目指す。本来なら絶対やらないことばかりわざとして、作品の持つ力を削ぎとってしまいかねない見せ方をして、この作品の見せようとする問題を冷静に図式化してしまう。人はなぜ狂っていくのか、彼女が受けた痛みすら相対化させていく。お話しを見せるのではなく、この状況下にある3人の男女の姿を、まるで実験を観察するみたいに見せようとする。
 無機的な描写、感情的な場面すら感情移入をあえて拒否して第3者的視点で描くことで、人間というものの正体を突きつけてくる。
(01.2.6 7:30~ プラネットS)
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2001.4

透闇-tou・on- "TO-ON"

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2001.2

熱き死者、夜の訪れ "ATSUKI SHISYA,YORUNO OTOZURE"

森ノ宮プラネットホール
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2000.11

紙風船 "KAMI FUSEN"

トモノス中央
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2000.9

バーサよりよろしく "HELLO FROM BERTHA"

利賀芸術公園新利賀山房
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話す。 "HANASU"

cream room
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2000.8

バーサよりよろしく "HELLO FROM BERTHA"

利賀芸術公園新利賀山房
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2000.7

アンソロジー2 "anthology 2"

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2000.3

エレベーターTokyo2000 "ELEVATOR TOKYO2000"

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森ノ宮プラネットホール
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森ノ宮プラネットホール
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声 "voci"

森ノ宮プラネットホール
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森ノ宮プラネットホール
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Last Update 16/02/14